人形


黄櫨匂威大鎧(はじにおいおどしおおよろい)復元作品

 黄櫨匂威大鎧は今からおよそ800年前(平安末期)に作られ、佐々木高綱が着用したという伝説が残っています。石見丸山城主であった小笠原長旌が所有し、のちに甘南備寺に寄進したと伝えられています。
 現在は、兜鉢や金属部分を失い、胴や草摺前後などの一部が残る残欠として甘南備寺(桜江町)に収められています。当鎧は、甲冑制作の第一人者、加藤一冑氏が六年の歳月を費やして当時の姿を復元したものです。

本物は甘南備寺に所蔵される指定重要文化財ですが、年月による傷みは取り返しのつかないところに至っていました。それを復元し公開を始めたのが、当館開設のそもそものきっかけです。800年の時を超えて蘇った大鎧は、あなたに何を語りかけるでしょうか。